障害年金カット 6割増 更新時に停止や減額

大分など8県調査 受給者増、支給抑制か

国の障害基礎年金を受け取っている人が1~5年ごとの更新時に支給を打ち切られたり、金額を減らされたりするケースが2010~13年度の4年間で6割増えていたことが4日、分かった。支給実務を担う日本年金機構が開示したデータのうち、10年度以降の分がそろっていた8県について調べた結果、判明した。

年金機構は「支給を絞る意図はない」と説明しているが、障害年金の審査をする医師(認定医)や年金相談に当たる社会保険労務士からは「受給者増加に伴い、機構が支給を抑えようとしているのではないか」との指摘が全国で以前から上がっている。障害者の生活を支える年金が恣意(しい)的に減らされている可能性がある。

「障害年金の停止や減額が増えている」との見方は障害者団体の間にもあったが、データが明らかになるのは初めて。

170万人以上が受け取る障害基礎年金は、都道府県ごとに置かれている年金機構の事務センターが審査している。年金機構は更新に関するデータを一律に取っておらず、共同通信が情報公開請求したところ、独自に集計している事務センターについて09~13年度のデータを開示した。13年度は17道県のデータがあったが、09年度は4県にとどまっていたため、10年度以降のデータがある秋田、石川、大分など8県について審査件数全体に占める支給停止と減額の割合を調べた。

10年度の停止と減額の割合は平均2・3%だったが、年々増え続け、13年度は6割増の3・7%となった。中でも岡山県は支給停止だけで12年度に11・5%に達し、10年度から約5倍に増えていた。更新を申請した9人に1人が年金を打ち切られた計算だ。

データの取り方には県によって細かい違いがあるため、年金機構は「県同士の比較は単純にはできない」としている。ただ、13年度に支給停止の割合が最高の岡山(8・0%)と最低の長野(0・5%)の間では16倍の開きがあり、地域間で大きな格差がある。

●支給絞る意図ない

▼日本年金機構・給付企画部の話 更新時の審査で支給停止や減額がなぜ増えているのかは分析していないので分からないが、支給を絞ろうという意図は全くない。停止や減額が大きく増えている県については原因を調べたい。

●通知1枚 消えた生活の糧  広島の男性 不服申し立て 詳しい理由説明なく

生活の糧である障害年金が突然、打ち切られたり減らされたりする例が増えていることが分かった。働く障害者が増えてきたとはいっても、少ない収入で暮らす人がまだまだ多いのが現状だ。停止や減額の通知には詳しい理由の説明がなく、多くの人が納得できない気持ちを抱えている。

「障害の状態が、年金を受け取れる程度ではなくなったため、年金の支払いを停止しました」

広島市の男性(60)の自宅に突然、こんな通知が郵送されてきたのは2013年12月のことだ。男性はパーキンソン病で左半身を動かすのが不自由になり、11年から3級の障害厚生年金を月額約6万7千円受け取っていた。薬の副作用で障害はやや悪化したように感じていたが、更新に伴って支給を止められた。

日本年金機構の都道府県事務センターごとに審査される障害基礎年金と違って、障害厚生年金の場合は機構本部が一括で審査する。だが支給を絞る傾向は同じで、減額された人だけでもその割合は10年度の1・7%が12年度には2・2%、13年度(14年1月末現在)は1・9%と少し下がったものの、増加気味だ。

男性は機構の出先機関である年金事務所に停止の理由を問い合わせたが、満足な回答を得られない。不服を申し立て、厚生労働省に置かれる社会保険審査会まで争った。

ようやく理由が明らかにされたのは、申し立てから9カ月後、審査会の席上だった。厚労省側が支給基準について詳しく説明すると、審査委員は「そういう説明を本人に(もっと早く)伝えるべきだ」と苦言を呈した。

不服申し立ては棄却されたが、男性は14年5月に障害年金を再び請求したところ、認められた。支給停止の判断は適正だったのか。男性は今も釈然としない。「病気で会社を辞めた私のような人間にとっては、障害年金はとても大切。そういうことが分かっていないのではないか」

(西日本新聞 2015年1月5日)

 


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