先天性両足股関節脱臼
【相談者の状況】
相談にこられた時には、おそらく病気が原因だと思われますが、
高齢になり、体力の衰えるスピードは健常者よりも早い為、
仕事を思うようにできなくなっていました。
老齢年金を支払うお金が無い為、
障害年金を請求できないか検討されておりました。
両足股関節脱臼の発病は62年前で、本人が5、6歳の時に、
親が肢体不自由児施設に連れて行き、治療をして、帰られたそうです。
その後、成長するに伴い、杖をついて、健常者と同じ学校に通いました。
自転車に乗ることもできたそうです。
【障害年金当事務所の対応】
初診日から、62年分の病歴を聞き取り、
長時間にわたり聞き取りを行いました。
また、当時施設にいたメンバーにヒアリングをして、
ヒアリング結果をまとめて、提出をしようと準備をしていました。
申立書などの申請書類はわかりやすいように、
病歴を小学校や中学校などの節目の時期単位でまとめて、申立書を作成しました。
最初は、Y病院で診断書を受け取りましたが、
作成するまでに1ヶ月以上かかり、
しかも必要事項が記載されておらず、患者の正しい症状が反映されておらず、
診断書の内容に訂正が必要でしたので、
生活が逼迫し、一刻も早く障害年金を受け取って頂く為、
この病院の診断をを使わない判断をして、
以前患者が、センター長の堀が知っている先生を受診しており、
その先生にも診断書を作成して頂き、申請書類として添付しました。
【初診日証明について】
初診日は昭和33年3月20日である事がわかり、
60年以上前の初診日を証明する必要がありました。
肢体不自由児施設からは、20歳ぐらいに、
診察に来て欲しい旨言われてましいたが、当時は不自由ではありましたが、
生活ができていたので、肢体不自由児施設に行きませんでした。
当時は証明できるものは何も無く、障害年金の受給には、
大変困難ではないかと思われました。
施設に2回程度通い、60年以上前の初診証明を確認したところ、
診断結果(カルテ)があることがわかりました。
【結果】
当事務所が対応した結果、
障害基礎年金2級を受け取れるようになりました。
【病名】
先天性両足股関節脱臼
【コメント】
60年以上も前の初診日を証明する当事務所の対応の粘り強さに、
書類を提出した役所の担当者も対応がすばらしいと褒めていただけました。
プロフィール
- 社会保険労務士 堀勇
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